特集 外科手術器具の理論と使用法
Ⅳ.ステープラー
自動吻合器・自動縫合器の変遷
木下 敬弘
1
,
徳永 正則
1
,
海藤 章郎
1
1国立がん研究センター東病院胃外科
キーワード:
自動吻合器
,
自動縫合器
,
消化管手術
Keyword:
自動吻合器
,
自動縫合器
,
消化管手術
pp.1193-1196
発行日 2017年11月25日
Published Date 2017/11/25
DOI https://doi.org/10.15106/j_geka79_1193
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現代の消化器外科手術において自動縫合器(リニアステープラー),自動吻合器(サーキュラーステープラー)などのステープラーは,もはや欠かせないデバイスであり,一部の手技では手縫い縫合を凌駕しているといっても過言ではない.その長所は,術者の技量に依存しない簡便性と再現性,手術時間の短縮,術者の手が届きにくい部位(深部操作や内視鏡手術)における確実性である1).その開発の変遷には長い歴史と試行錯誤があったことが知られている.合併症の減少,術者側への利便性を追求し,また時代のニーズに応えながらさまざまな改良が加えられ,より安全で信頼性の高い現行のステープラーへとたどりついた.本稿ではステープラーの歴史的変遷を振り返りながら,今後の方向性を考察する.
© Nankodo Co., Ltd., 2017