特集 外科手術器具の理論と使用法
Ⅳ.ステープラー
鏡視下上部消化管手術に用いる自動縫合器・吻合器の使用法とコツ
津田 康雄
1
,
比企 直樹
1
,
八木 秀祐
1
,
高橋 遼
1
,
平山 佳愛
1
,
李 基成
1
,
大橋 拓馬
1
,
加納 陽介
1
,
庄司 佳晃
1
,
江藤 弘二郎
1
,
安福 至
1
,
井田 智
1
,
熊谷 厚志
1
,
大橋 学
1
,
布部 創也
1
1がん研有明病院消化器外科
キーワード:
上部消化管
,
縫合器
,
吻合器
Keyword:
上部消化管
,
縫合器
,
吻合器
pp.1197-1201
発行日 2017年11月25日
Published Date 2017/11/25
DOI https://doi.org/10.15106/j_geka79_1197
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近年,消化器手術において自動縫合器,吻合器により,手術操作が均一化され,同時に縫合・吻合といった重要な手術操作は簡便化されてきた.本邦で使用されている自動縫合器・吻合器はジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)社(エチコン社)とコヴィディエンジャパン社(メドトロニック社)の2社であり,両社とも製品開発・改良を重ねその性能と安全性は向上している.しかし,実際に操作するのはわれわれ消化器外科医であり,鏡視下手術における体腔内吻合では,限られた空間で安全に使用しなければならず,誤操作が縫合・吻合関連の合併症につながることもあることから,それぞれのデバイスの操作性や特徴を事前に熟知しておくことが必要である.
本稿では,現在臨床で多用されている自動縫合器・吻合器の種類と特徴を概説するとともに,当院で使用する際に心がけている注意点について述べる1).
© Nankodo Co., Ltd., 2017