成長期腰椎分離症の診断と保存療法

Diagnosis and conservative treatment for lumbar spondylolysis in children and adolescents

はじめに

　成長期腰椎分離症はスポーツを行う青少年に多くみられ，その本態はほとんどが関節突起間部の疲労骨折である．1990年代には先天的素因説と疲労性骨膜障害の2説があり，統一された見解は出ていないとされていた^1）．しかし，MRIが一般病院や整形外科診療所に急速に普及するとともに本疾患の認知も広がり，2000年代には疲労骨折説が定着したものと思われる．

　現在では，基幹病院整形外科外来や整形外科診療所でもたびたび診察する機会が増えており，本稿では近年の成長期腰椎分離症の診断・治療の進歩や注意点につき自験例を中心に解説する．