Japanese
English
バイオ時代におけるリウマチ性疾患の診療 Ⅱ.検査・診断
2.画像診断
関節リウマチにおける関節超音波検査の有用性
Ultrasonography for diagnosis and treatment of rheumatoid arthritis
関 万成
1
,
今釜 崇
1
,
関 寿大
1
,
岡﨑 朋也
1
,
山崎 和大
1
,
金岡 丈裕
1
,
坂井 孝司
1
K. Seki
1
,
T. Imagama
1
,
T. Seki
1
,
T. Okazaki
1
,
K. Yamazaki
1
,
T. Kaneoka
1
,
K. Sakai
1
1山口大学大学院整形外科
1Dept. of Orthop. Surg., Yamaguchi University Graduate School of Medicine, Yamaguchi
キーワード:
US
,
RA
,
diagnosis
,
morning stiffness
,
forefoot
Keyword:
US
,
RA
,
diagnosis
,
morning stiffness
,
forefoot
pp.34-38
発行日 2023年10月25日
Published Date 2023/10/25
DOI https://doi.org/10.15106/j_besei84_34
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は じ め に
関節リウマチ(RA)の治療が生物学的製剤の登場により劇的に変化し,治療の目標が寛解となった.そして骨関節破壊を予防するためには早期の診断が必要であることがわかり,RAの分類基準が2010年に改訂されて10年以上が経過した1).この分類基準を用いて診断を行う際のポイントは,一つ以上の関節腫脹があること,ほかの疾患の除外,そしてスコアリングを行う際の罹患関節数である.リウマトイド因子(RF)や抗CCP抗体,CRP・ESRといった血液検査所見は客観的な評価であるが,主観的な評価が入る余地のある関節腫脹や罹患関節数が診断に大きく関与している.そのため,RAの正確な診断に必要な罹患関節における滑膜炎の評価にはMRIや超音波検査(エコー)といった画像診断のサポートが必要となることが多い.画像診断においては,常日頃から手術で直視下に解剖をみているわれわれ整形外科医は解剖を熟知しているため画像評価,特に関節エコーを行ううえで内科医や検査技師よりも非常に大きなアドバンテージがあると考えている.本稿ではRAにおける関節エコーの有用性について言及する.
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