Japanese
English
人工関節における進歩 Ⅵ.手術支援技術
2.ロボット手術
ロボット支援人工膝関節全置換術の現状
Current status of robotic assisted total knee arthroplasty
井上 紳司
1
,
山岸 孝太郎
1
,
森竹 章公
1
,
赤木 將男
1
S. Inoue
1
,
K. Yamagishi
1
,
A. Moritake
1
,
M. Akagi
1
1近畿大学整形外科
1Dept. of Orthop. Surg., Kindai University Faculty of Medicine, Osakasayama
キーワード:
robotic assisted surgery
,
TKA
,
unicompartmental knee arthroplasty
Keyword:
robotic assisted surgery
,
TKA
,
unicompartmental knee arthroplasty
pp.152-156
発行日 2023年4月25日
Published Date 2023/4/25
DOI https://doi.org/10.15106/j_besei83_152
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は じ め に
正確な下肢アライメント,適切な軟部組織バランスを獲得することで,現在の人工膝関節置換術(total knee arthroplasty:TKA)は10年で約95%という安定した長期成績を獲得できた1).しかし,依然としてTKA後患者の20%は結果に満足していない2).すなわち再置換するほどの原因のない不満足なTKAがまだまだ臨床的には存在し,対症療法でしのいでいる現状もTKAの負の一面である.患者満足度を改善させるアライメント,軟部組織バランスについては不明な点が多いため,まず正確な下肢アライメントを獲得するためにさまざまなコンピュータ支援手術(CAS)が導入され,当科においても2019年4月より手術支援ロボットシステム(NAVIO)を導入した.これによりバーリングハンドヘルドデバイスを用いて高精度な骨切りを行い,術前後の軟部組織バランスも確認することができる.本稿では,ロボット支援手術の手技に沿って,メリットと今後の課題について紹介する.
© Nankodo Co., Ltd., 2023