Japanese
English
鏡視下手術の進歩――小関節から脊椎まで Ⅲ.肘関節
難治性上腕骨内側上顆炎に対する鏡視下手術
Arthroscopic release of the pronator-flexor origin for recalcitrant medial epicondylitis
織田 崇
1
,
和田 卓郎
1
T. Oda
1
,
T. Wada
1
1北海道済生会小樽病院整形外科
1Dept. of Orthop. Surg., Saiseikai Otaru Hospital, Otaru
キーワード:
elbow
,
enthesopathy
,
medial epicondylitis
,
arthroscopy
Keyword:
elbow
,
enthesopathy
,
medial epicondylitis
,
arthroscopy
pp.120-124
発行日 2020年4月20日
Published Date 2020/4/20
DOI https://doi.org/10.15106/j_besei77_120
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は じ め に
上腕骨内側上顆炎は多くの症例で生活指導,薬物療法,理学療法などの保存的治療により症状の改善が期待できる.保存的治療が奏効しない難治例には手術的治療が考慮され,直視下に屈曲回内筋群起始部の病巣を切除する術式が行われている1~4).上腕骨外側上顆炎では直視下手術のほかに鏡視下での病巣切除術が施行されており,良好な成績が報告されている5~7).上腕骨内側上顆炎に対しても屍体標本を用いた研究により鏡視下手術が技術的に可能であることが示され8),臨床応用による治療成績も報告されている9,10).本稿では上腕骨内側上顆炎に対する鏡視下手術の術式と治療成績について概説し,その適応と限界および直視下手術と比較した利点と問題点について考察する.
© Nankodo Co., Ltd., 2020