Japanese
English
整形外科診療における最先端技術 Ⅰ.診断,評価
5.動的評価
三次元動作解析装置を用いたpoint cluster techniqueとその臨床応用
Point cluster technique using three-dimensional devices and the clinical application
大見 武弘
1
,
相澤 純也
1
,
山田 拓実
2
,
大川 淳
3
,
柳下 和慶
1
T. Ohmi
1
,
J. Aizawa
1
,
T. Yamada
2
,
A. Okawa
3
,
K. Yagishita
1
1東京医科歯科大学スポーツ医歯学診療センター
2首都大学東京大学院人間健康科学研究科理学療法科学域
3東京医科歯科大学整形外科
1Clinical Center for Sports Medicine and Sports Dentistry, Tokyo Medical and Dental University, Tokyo
キーワード:
PCT
,
motion analysis
,
tibial rotation
,
tibial translation
Keyword:
PCT
,
motion analysis
,
tibial rotation
,
tibial translation
pp.96-99
発行日 2019年4月25日
Published Date 2019/4/25
DOI https://doi.org/10.15106/j_besei75_96
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
は じ め に
動作解析は,整形外科やリハビリテーションの領域における主要な評価,研究法の一つである.動作解析には,運動の変化を推定する運動学的解析と,運動に伴う力の変化を推定する運動力学的解析がある.さまざまな動作における運動や力の計測,分析は,メカニカルストレス推定による外傷,障害リスク分析や,リハビリテーションの効果判定およびゴール設定に役立ち,さまざまな臨床的意義がある.
動作解析の手法の一つとして,体表マーカーを用いるものがあげられる.体表マーカーの中でも反射マーカーを用いた動作解析法は,焦点の長い赤外線カメラを複数台用いることで,広い計測スペースを設けられる.歩行では複数の歩行周期の解析が可能であり,ランニングやジャンプ着地などの移動範囲が比較的大きいスポーツ動作の解析にも適している.反射マーカーを用いた三次元動作解析のデメリットは,赤外線カメラが高価であることと,骨指標上に貼付したマーカーの皮膚や着衣のずれによる誤差が生じうることである.本稿では,マーカーのずれによる計測誤差を解決する方法の一つであるpoint cluster technique(PCT)の原理をまとめたうえで,研究例を提示しながら臨床応用について述べる.
© Nankodo Co., Ltd., 2019