Japanese
English
整形外科診療における最先端技術 Ⅳ.カスタムメイドインプラント
Additive manufacturing技術を応用したカスタムメイド寛骨臼インプラントの開発
Clinical application of the 3D-printed custom-made acetabular implant in total hip arthroplasty
楫野 良知
1
,
加畑 多文
1
,
高橋 広幸
2
,
石坂 春彦
2
,
土屋 弘行
1
Y. Kajino
1
,
T. Kabata
1
,
H. Takahashi
2
,
H. Ishizaka
2
,
H. Tsuchiya
1
1金沢大学整形外科
2帝人ナカシマメディカル株式会社
1Dept. of Orthop. Surg., Kanazawa University, Kanazawa
キーワード:
additive manufacturing
,
acetabular implant
,
custom-made implant
,
THA
Keyword:
additive manufacturing
,
acetabular implant
,
custom-made implant
,
THA
pp.226-229
発行日 2019年4月25日
Published Date 2019/4/25
DOI https://doi.org/10.15106/j_besei75_226
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は じ め に
人工股関節全置換術(total hip arthroplasty:THA)で使用されるインプラントは,1930年代からさまざまな形状,材質のものが開発され,母床骨との固着性,摺動面の摩耗特性,インピンジメントを生じにくい形状,モジュラリティなどの改善がなされてきた.多くの症例では既製(ready-made)のインプラントの形状とサイズバリエーションの範囲内で再建手術が可能であるが,変形の強い症例や骨欠損の大きな再置換術など,既製のインプラントが適合しない,あるいは存在せずに手術を断念せざるをえない症例も存在する.患者個々の骨形態や骨欠損に応じて作製するカスタムメイドインプラントは,宿主骨の温存,骨との最適な適合性と固定性の獲得,術後の良好な機能再建,早期リハビリ開始などのメリットが期待できる再建材料の一つである.われわれは,著明な変形を伴う初回THAや再置換術における使用を想定したカスタムメイド寛骨臼インプラントの研究開発を行ってきたので紹介する.
© Nankodo Co., Ltd., 2019