Japanese
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整形外科診療における最先端技術 Ⅳ.カスタムメイドインプラント
三次元積層造形法による人工股関節インプラント
Hip implant using additive manufacturing
坂井 孝司
1
T. Sakai
1
1山口大学大学院整形外科
1Dept. of Orthop. Surg., Yamaguchi University Graduate School of Medicine, Ube
キーワード:
additive manufacturing
,
electron beam-melting method
,
custom-made implant
Keyword:
additive manufacturing
,
electron beam-melting method
,
custom-made implant
pp.222-225
発行日 2019年4月25日
Published Date 2019/4/25
DOI https://doi.org/10.15106/j_besei75_222
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は じ め に
任意の三次元構造体を作製しうる金属積層造形技術は,金属を溶融するエネルギー源により電子ビーム積層造形法(electron beam-melting method:EBM)とレーザー積層造形法の2つに大別され,医療機器作製に応用されている.チタン合金(Ti-6Al-4V)粉末を用いて作製した多孔体について,動物実験では純チタンに劣らない良好な骨形成能が報告されている.インプラント母材と表面加工部を一体として作製可能で,切削法では作製不可能であった複雑な任意の形状の三次元構造体が作製可能であり,巨大骨欠損を伴う症例など個々の骨形状に合わせたカスタマイズが可能である.本邦でも,3Dポーラスの一種として一体造形の股関節寛骨臼インプラントが近年臨床で使用されている.一方,股関節大腿骨インプラントについては,一体造形のインプラントは十分な疲労強度が得られにくいため,近位表面多孔体を作製し母材に接合したインプラントが2017年度に薬機法承認され,臨床で使用されつつある.
© Nankodo Co., Ltd., 2019