Japanese
English
整形外科診療における最先端技術 Ⅲ.手術支援
3.術中画像支援
術中MRIを用いた骨・軟部腫瘍手術への新たな試み
New attempt for operation of musculoskeletal tumor using intraoperative MRI
古田 太輔
1
,
久保 忠彦
1
,
作田 智彦
1
,
齋藤 太一
2
,
安達 伸生
1
T. Furuta
1
,
T. Kubo
1
,
T. Sakuda
1
,
T. Saito
2
,
N. Aadachi
1
1広島大学大学院整形外科
2東京女子医科大学脳神経外科
1Dept. of Orthop. Surg., Graduate School of Biomedical and Health Sciences, Hiroshima University, Hiroshima
キーワード:
intraoperative MRI
,
GCBT
,
denosumab
Keyword:
intraoperative MRI
,
GCBT
,
denosumab
pp.186-189
発行日 2019年4月25日
Published Date 2019/4/25
DOI https://doi.org/10.15106/j_besei75_186
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は じ め に
掻骨巨細胞腫は良性腫瘍ではあるが,特に局所で活発な新生物であり,切除不十分な場合は約20%という再発率が報告されている1).
近年,骨巨細胞腫に対してRANKリガンド阻害薬であるデノスマブが骨破壊の抑制,骨形成の促進,腫瘍の抑制を目的に保険適用となった.特に脆弱になった関節面に骨形成を促進することにより,関節温存が可能となってきた.一方で,デノスマブ治療により形成された骨化と腫瘍細胞の変性が,手術操作を困難にすることが報告されている.
今回われわれは,術中MRIを用いることにより,骨形成による掻爬困難で,関節面の損傷の恐れのある部位を確認しながら,安全にかつ可能なかぎり残存腫瘍のない完全腫瘍掻爬を試みた.そして肉眼的に同定困難であった残腫瘍を術中MRIで同定し,安全な切除を可能とした症例を経験したので報告する.
© Nankodo Co., Ltd., 2019