Japanese
English
しびれ・痛みに対する整形外科診療の進歩 Ⅰ.総 論
3.インターベンショナル治療
高周波熱凝固療法とパルス高周波法
Radiofrequency and pulsed radiofrequency against various pain
南 学
1
,
兼松 龍
1
,
花北 順哉
1
,
高橋 敏行
1
,
松井 弦一郎
2
,
福井 聖
3
M. Minami
1
,
R. Kanematsu
1
,
J. Hanakita
1
,
T. Takahashi
1
,
G. Matsui
2
,
S. Fukui
3
1藤枝平成記念病院脊髄脊椎疾患治療センター
2おまえざき痛みのクリニック
3滋賀医科大学医学部付属病院ペインクリニック科
1Spinal Disorders Center, Fujieda Heisei Memorial Hospital, Fujieda
キーワード:
PRF
,
RF
,
interventional pain control
Keyword:
PRF
,
RF
,
interventional pain control
pp.66-71
発行日 2018年10月30日
Published Date 2018/10/30
DOI https://doi.org/10.15106/j_besei74_66
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は じ め に
高周波熱凝固療法(radiofrequency thermocoagulation:RF)とは,高周波エネルギーを用いて遮断したい各種神経を熱凝固し神経伝達機能を長期的に遮断する治療手段である.われわれの施設では,1991年から,特に保存的治療に抵抗する頑固な腰痛のうち椎間関節由来と思われる症例にRFを行ってきた1).
近年,高周波熱凝固機器の進歩により合併症が少なく安全で低侵襲な治療としてパルス高周波法(pulsed radiofrequency:PRF)が飛躍的な発展をとげ,さまざまな痛みに応用されている2).PRFは,高周波を間欠的に発生させ,RFのように周辺の温度が拡散して神経を破壊する熱作用を伴わずに電場を発生させることができるように設定されている3,4).ゆえにPRFは神経破壊的な方法でないので,神経組織の変性を起こす可能性はきわめて低く,知覚障害,筋力低下や運動麻痺が生じにくい.PRFは合併症が少なく安全で低侵襲の治療法として注目されている.
© Nankodo Co., Ltd., 2018