Japanese
English
スポーツ傷害の予防・診断・治療 Ⅱ.部位別各論
3.肘
難治性上腕骨外側上顆炎における鏡視下手術前後のMRIによる画像評価と術後成績
Evaluation of perioperative MRI findings and clinical outcome after arthroscopic treatment of refractory lateral epicondylitis
上原 大志
1
,
西中 直也
2
T. Uehara
1
,
N. Nishinaka
2
1豊見城中央病院整形外科
2昭和大学藤が丘病院整形外科
1Dept. of Orthop. Surg., Tomishiro Central Hospital, Tomishiro
キーワード:
lateral epicondylitis
,
arthroscopic treatment
,
perioperative MRI evaluation
,
postoperative result
Keyword:
lateral epicondylitis
,
arthroscopic treatment
,
perioperative MRI evaluation
,
postoperative result
pp.129-134
発行日 2018年4月25日
Published Date 2018/4/25
DOI https://doi.org/10.15106/j_besei73_129
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は じ め に
難治性上腕骨外側上顆炎(外側上顆炎)の病態は,短橈側手根伸筋(extensor carpi radialis brevis:ECRB)起始部における腱付着部炎ではなく,組織学的には炎症細胞浸潤を欠く血管増生を伴う腱の変性・微小断裂であり,腱付着部症とされている1).保存的治療に抵抗する難治例に対して鏡視下にECRB起始部を掻爬する手術が近年行われ,良好な短期成績が報告されているが2,3),術前後におけるECRB起始部の詳細な画像評価はなされていない.術前にECRB起始部の状態を把握することは手術適応,また患者への術前インフォームド・コンセントに有用である.また術後に掻爬した部位がどのように変化するのかは,今後の術式の改良や長期予後の予測に重要と考えられる.
本稿では,鏡視下手術を施行した外側上顆炎のECRB起始部における術前後のMRI所見を評価し,さらにECRB起始部の再生状態と術後成績との関連性を検討したので報告する.
© Nankodo Co., Ltd., 2018