整形外科領域における移植医療
総論 新規人工材料の開発と課題 直径10μm以下のβ-リン酸三カルシウム微小顆粒は間葉系幹細胞に貪食され石灰化能を促進する
中川 裕介
1
,
宗田 大
,
袴塚 康治
,
関矢 一郎
1東京医科歯科大学 大学院運動器外科学
キーワード:
Calcium
,
リソソーム
,
mRNA
,
遺伝子発現
,
電子顕微鏡検査法
,
生理的石灰沈着
,
細胞食作用
,
間葉系間質細胞
,
Alizarin Red
,
Beta-Tricalcium Phosphate
Keyword:
Calcium
,
Calcification, Physiologic
,
Lysosomes
,
Microscopy, Electron
,
RNA, Messenger
,
Gene Expression
,
Cytophagocytosis
,
Mesenchymal Stromal Cells
,
Alizarin
,
Beta-tricalcium Phosphate
pp.29-33
発行日 2015年10月10日
Published Date 2015/10/10
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2016081964
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β-リン酸三カルシウム(β-TCP)微小顆粒が間葉系幹細胞(MSCs)の石灰化能と細胞動態に与える影響についてin vitroによる実験を行った。その結果、中間粒子径2.7mmのβ-TCP微小顆粒は接触培養にてMSCsの石灰化能を促進し、培養液中のCa濃度は上昇した。また、微小顆粒はMSCsに取り込まれ、貪食空胞内で溶解された。以上より、β-TCP微小顆粒はMSCsの骨分化能を促進する人工骨素材であることが示唆された。
©Nankodo Co., Ltd., 2015