整形外科領域における移植医療
総論 新規人工材料の開発と課題 骨髄間葉系幹細胞移植による骨再生とその課題
山田 剛史
1
,
吉井 俊貴
,
大川 淳
,
早乙女 進一
1東京医科歯科大学 大学院整形外科
キーワード:
Alkaline Phosphatase
,
生物学的マーカー
,
化骨-異所性
,
関節疾患
,
蛍光抗体法
,
股関節
,
骨再生
,
骨髄検査
,
大腿骨
,
タンパク質
,
股関節置換術
,
Core Binding Factor Alpha 1 Subunit
,
EphA5 Receptor
,
間葉系幹細胞移植
,
マイクロアレイ解析
,
遺伝子ノックダウン技術
Keyword:
Alkaline Phosphatase
,
Bone Marrow Examination
,
Bone Regeneration
,
Fluorescent Antibody Technique
,
Femur
,
Hip Joint
,
Joint Diseases
,
Ossification, Heterotopic
,
Proteins
,
Biomarkers
,
Arthroplasty, Replacement, Hip
,
Receptor, EphA5
,
Microarray Analysis
,
Mesenchymal Stem Cell Transplantation
,
Core Binding Factor Alpha 1 Subunit
,
Gene Knockdown Techniques
pp.24-28
発行日 2015年10月10日
Published Date 2015/10/10
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2016081963
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人工股関節全置換術を実施した患者の大腿骨骨切り部より骨髄液を採取し、ヒト骨髄由来間質細胞(BMSC)の増殖・継代とともに発現が亢進する骨形成抑制因子の同定を試みた。その結果、BMSCを応用した骨再生ではBMSCの質が重要であり、その質は継代培養を繰り返すことで低下すること、および、そのメカニズムには継代とともに発現が亢進する骨形成抑制因子が関与することが確認された。継代により発現が増加していく骨形成抑制因子に関しては、共培養の実験から細胞・細胞接触を要する膜表面に発現する分子であることが示唆された。中でも、EphA5は継代培養とともに発現が亢進し、骨芽細胞マーカーALPの発現と逆相関を認めた。更に、BMSCに発現したEphA5を抑制するとALPの発現が亢進したことから、抑制因子の有力な候補であると考えられた。
©Nankodo Co., Ltd., 2015