人工関節置換術-最新の知見
手術手技 低侵襲アプローチ Porous tantalum臼蓋コンポーネントを用いた最小侵襲手術(MIS)anterolateral-supine approachによるMIS-人工股関節全置換術の術後成績
金治 有彦
1
,
西脇 徹
,
叶内 平
,
藤江 厚廣
,
丹藤 世身
,
山田 治基
,
戸山 芳昭
1慶応義塾大学 整形外科
キーワード:
Tantalum
,
関節疾患
,
股関節
,
最小侵襲手術
,
後向き研究
,
治療成績
,
股関節置換術
,
ソケット(人工器官と補綴物)
Keyword:
Hip Joint
,
Joint Diseases
,
Retrospective Studies
,
Tantalum
,
Treatment Outcome
,
Arthroplasty, Replacement, Hip
,
Minimally Invasive Surgical Procedures
pp.83-85
発行日 2014年4月10日
Published Date 2014/4/10
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2014270804
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Porus tantalum臼蓋コンポーネント(PTC)を用いた初回最小侵襲人工股関節全置換術(MIS-THA)例122例138関節の短期成績をレトロスペクティブに調査した。手術は全例anterolateral-supine approachによるMIS-THAで行い、臼蓋形成不全股であっても原臼位設置を基本とした。その結果、日本整形外科学会股関節機能判定基準(JOAスコア)は術前平均42.2点から最終観察時平均89.1点に改善し、再置換例や術後股関節痛を生じた例はなかった。また、画像評価では良好な位置にカップが設置されており、PTC周囲の弛み、放射線透過性、骨溶解を認めた例や術直後に1mm以上のgapを形成した例はなかった。PTCを用いたTHAの短期臨床成績は概ね良好であり、臼蓋形成不全例においても有用である可能性が示唆された。
©Nankodo Co., Ltd., 2014