小児整形外科疾患 診断・治療の進歩
手術的治療の進歩 腫瘍性疾患 小児の色素性絨毛結節性滑膜炎の診断と治療
宮本 健太郎
1
,
中島 浩敦
,
吉田 雅博
,
山田 健志
,
西田 佳弘
,
酒井 忠博
1名古屋大学 整形外科
キーワード:
X線診断
,
滑膜炎-色素性絨毛結節性
,
MRI
,
膝関節
,
足根間関節
,
治療成績
Keyword:
Magnetic Resonance Imaging
,
Knee Joint
,
Radiography
,
Synovitis, Pigmented Villonodular
,
Tarsal Joints
,
Treatment Outcome
pp.207-212
発行日 2013年10月20日
Published Date 2013/10/20
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2014039877
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
小児期発生の色素性絨毛結節性滑膜炎(PVNS)5例の臨床的特徴や治療成績について検討した。初診時年齢は平均10.2歳で、男児1例、女児4例で、発生部位は膝関節4例、距踵関節1例であった。外傷歴を有したものは2例であった。症状発現から診断までの期間は平均22.8ヵ月であった。前医での診断は腫瘍性病変3例、膝蓋骨亜脱臼1例、関節水症1例であった。画像所見では単純X線で骨びらんが認められたものが2例、MRIでは全例に結節状腫瘤を認め、3例で膝窩部病変、2例で関節外病変が認められた。治療は、膝関節例のうち3例が前方関節鏡視下に、1例が前方関節切開で腫瘍切除・滑膜切除を行ったが、前方鏡視下例の1例で再発と術後膝関節拘縮を来たした。距踵関節例は切開生検にて診断確定後、画像での経過観察を行った。
©Nankodo Co., Ltd., 2013