経験と考察
膝関節発生のびまん型色素性絨毛結節性滑膜炎の治療成績
小林 伸輔
1
,
礒部 研一
,
吉村 康夫
,
新井 秀希
,
青木 薫
,
加藤 博之
1信州大学 運動機能学
キーワード:
滑膜炎-色素性絨毛結節性
,
MRI
,
膝関節
,
免疫組織化学
,
治療成績
,
滑膜切除
Keyword:
Immunohistochemistry
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Knee Joint
,
Synovitis, Pigmented Villonodular
,
Treatment Outcome
pp.1068-1071
発行日 2013年9月1日
Published Date 2013/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2013353833
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膝関節発生のびまん型色素性絨毛結節性滑膜炎(PVS)の治療成績について検討した。膝関節に発生したびまん型PVSで、外科的治療を施行した10例10膝を対象とした。4例に再発を認め、再発率は40%であった。2例に対しては再手術を行い、残りの2例については画像上再発を疑ったが関節腫脹などの症状はなく、経過観察を行った。術後機能評価は、術後6ヵ月以上経過した8例を対象とした。可動域(ROM)は改善例が5例で平均119→138°、不変例は4例で術前・術後ともに関節ROM制限を認めなかった。1例でROMは115→105°に悪化した。国際患肢温存学会(ISOLS)スコアは合計28.7点(95.7%)で歩行機能障害は認めず、機能的予後は良好であった。術後合併症として術後関節症の発症・進行を認めたのは2例でであった。感染、神経・血管障害などの術後合併症は認めなかった。
©Nankodo Co., Ltd., 2013