腰椎疾患up-to-date
骨粗鬆症性椎体骨折に対する診断・治療の進歩 診断・検査 骨粗鬆症性椎体骨折後偽関節に対する経椎弓根的椎体造影および椎体ブロックを用いた椎体形成術前評価
加藤 剛
1
,
大川 淳
1東京医科歯科大学 大学院整形外科
キーワード:
偽関節
,
MRI
,
神経ブロック
,
術前診断
,
脊椎骨折
,
X線CT
,
疼痛測定
,
外科的減圧
,
椎体形成術
,
視覚アナログ尺度
,
骨折-骨粗鬆症性
Keyword:
Magnetic Resonance Imaging
,
Nerve Block
,
Pain Measurement
,
Pseudarthrosis
,
Tomography, X-Ray Computed
,
Spinal Fractures
,
Decompression, Surgical
,
Vertebroplasty
,
Osteoporotic Fractures
,
Visual Analog Scale
pp.138-142
発行日 2013年4月15日
Published Date 2013/4/15
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2013222856
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著明な麻痺を呈さず腰背部痛が主訴の椎体骨折偽関節例に対し、経椎弓根的椎体造影と椎体ブロックを行い、発痛源の確認と椎体形成手術適応の術前評価について検討した。腰背部痛を主訴とした骨粗鬆症牲椎体骨折後偽関節の44例を対象とした。全例、神経症状の出現や周辺臓器損傷、全身状態の悪化などの合併症なく実施できた。平均検査時間は約10分であった。3例に脊柱管内漏洩があり、椎体形成術の適応はなしと判断し、椎弓形成術+除圧固定術および後方進入椎体間除圧固定術を行った。ほかの41例のうち、ブロック効果が33例にあり、椎体形成術やballoon kyphoplastyを行った。33例全例で腰背部痛に関するVASが有意に改善した。ブロック効果なしの8例のうち、4例は後彎症状が主要因と判断し、後方矯正固定術を実施した。残り4例は、経過観察中に疼痛が軽快したのでそのまま保存的治療継続とし、いずれも成績良好であった。
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