腰椎疾患up-to-date
骨粗鬆症性椎体骨折に対する診断・治療の進歩 診断・検査 尿中ペントシジン値は骨粗鬆症性椎体骨折の重症度の予測マーカーになりうるか
野坂 光司
1
,
島田 洋一
,
宮腰 尚久
,
山田 晋
,
本郷 道生
,
粕川 雄司
,
齊藤 英知
,
木島 泰明
,
木村 善明
,
柏倉 剛
,
櫻場 乾
1秋田大学 大学院整形外科
キーワード:
生物学的マーカー
,
MRI
,
脊椎骨折
,
重症度指標
,
後向き研究
,
骨折-骨粗鬆症性
,
Pentosidine
Keyword:
Magnetic Resonance Imaging
,
Retrospective Studies
,
Severity of Illness Index
,
Biomarkers
,
Spinal Fractures
,
Osteoporotic Fractures
,
Pentosidine
pp.134-137
発行日 2013年4月15日
Published Date 2013/4/15
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2013222855
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尿中ペントシジン値は骨粗鬆症性椎体骨折の重症度の予測マーカーになりうるか検討した。骨密度を測定した3051例中、尿中ペントシジンを測定した160例を対象とした。評価項目は骨密度若年成人平均値(YAM)、受傷時椎体前壁高、局所後彎角とした。尿中ペントシジン高値群は45例、正常群は115例であった。新鮮骨粗鬆症性椎体骨折は臨床骨折23例で、尿中ペントシジン高値群13例、正常群10例で、全例が低エネルギー外傷性もしくは非外傷性骨折であった。骨密度YAMでは、尿中ペントシジン高値群が50.0%、正常群が55.0%と、有意差はなかった。受傷時椎体前壁高では、尿中ペントシジン高値群が59、9%、尿中ペントシジン正常群が76.1%と、高値群で有意に受傷時椎体前壁高が低くなった。局所後彎角では、尿中ペントシジン高値群が14.0°、正常群4.5°と、値群で有意に局所後彎角が大きくなった。
©Nankodo Co., Ltd., 2013