腰椎疾患up-to-date
骨粗鬆症性椎体骨折に対する診断・治療の進歩 診断・検査 骨粗鬆症性新鮮椎体骨折診断時における単純X線動態撮影の有用性
元文 芳和
1
1日本医科大学 整形外科
キーワード:
X線診断
,
感度と特異度
,
MRI
,
脊椎骨折
,
X線CT
,
骨折-骨粗鬆症性
Keyword:
Magnetic Resonance Imaging
,
Radiography
,
Sensitivity and Specificity
,
Tomography, X-Ray Computed
,
Spinal Fractures
,
Osteoporotic Fractures
pp.124-128
発行日 2013年4月15日
Published Date 2013/4/15
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2013222853
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骨粗鬆症性新鮮椎体骨折診断時における単純X線動態撮影の有用性について検討した。椎体骨折が疑われ、初診時(受傷早期)に仰臥位と荷重位の単純X線側面像を撮影し、CTあるいはMRIで椎体骨折を確認した25例を対象とした。初診時前壁圧潰率の平均値は仰臥位77.7%、荷重位62.8%であった。大部分の症例で、仰臥位より荷重位で圧潰し、圧潰率の差の大きいものは仰臥位95.5%、荷重位59.1%で差は36.4%であった。前壁圧潰率の差は平均15%で、23椎体(88%)は計測上の椎体可動性を確認したが、3椎体は計測上0であった。通常の側臥位の圧潰率は72.4%で、仰臥位と荷重位の中間にあるものが多かった。推体楔状角の平均値は仰臥位8.2°、荷重位14.3°であった。仰臥位に比べ荷重位において各症例で大きくなった。通常側臥位の椎体楔状角は9.0°で、荷重位よりも小さかったが、仰臥位とは差がみられなかった。
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