腰椎疾患up-to-date
骨粗鬆症性椎体骨折に対する診断・治療の進歩 診断・検査 骨粗鬆症性椎体骨折偽関節における坐位前屈位CTの有用性
糸井 陽
1
,
最上 敦彦
,
遠田 慎吾
,
大林 治
1順天堂大学医学部附属静岡病院 整形外科
キーワード:
X線診断
,
偽関節
,
MRI
,
脊椎骨折
,
脊髄造影
,
X線CT
,
座位
,
骨折-骨粗鬆症性
Keyword:
Magnetic Resonance Imaging
,
Myelography
,
Radiography
,
Pseudarthrosis
,
Tomography, X-Ray Computed
,
Spinal Fractures
,
Osteoporotic Fractures
pp.129-133
発行日 2013年4月15日
Published Date 2013/4/15
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2013222854
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骨粗鬆症性椎体骨折偽関節における坐位前屈位CTの有用性について検討した。骨粗鬆症性椎体骨折でX線像、CT、MRIにおいて偽関節を認め、腰背部痛や神経脱落症状を認めない軽度の神経症状を有した5例5椎体を対象とした。有効脊柱管面積の仰臥位平均と坐位平均の差と変化率は、各0.57cm2・0.61、0.17cm2・0.67、-0.19cm2・1.19、0.09cm2・0.94、-0.03cm2・1.02であった。後壁損傷がありそれが偽関節である2例の変化率は0.61、0.67と、いずれも坐位で著明に面積が縮小した。後壁損傷があっても、そこの骨癒合が得られている症例の変化率は1.19と、坐位で面積は拡大した。後壁損傷がない症例の変化率は0.94、1.02と、体位による変化は少なかった。撮影前後で神経症状や腰背部痛が悪化した症例はなかった。
©Nankodo Co., Ltd., 2013