腰椎疾患up-to-date
腰椎疾患に対する診断・評価の進歩 画像および機能診断 腰仙椎移行部の外側病変に対する神経根造影後CTの有用性
阿部 恭久
1
,
吉本 三徳
,
竹林 庸雄
,
井田 和功
,
高島 弘幸
,
山下 敏彦
1室蘭市立室蘭総合病院 整形外科
キーワード:
感度と特異度
,
脊髄神経根
,
脊柱管狭窄
,
脊椎疾患
,
X線CT
,
内視鏡法
,
腰仙部
,
腰椎
,
外科的減圧
,
椎間孔
Keyword:
Endoscopy
,
Lumbar Vertebrae
,
Lumbosacral Region
,
Spinal Diseases
,
Spinal Nerve Roots
,
Spinal Stenosis
,
Sensitivity and Specificity
,
Tomography, X-Ray Computed
,
Decompression, Surgical
pp.2-5
発行日 2013年4月15日
Published Date 2013/4/15
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2013222831
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腰仙椎移行部の外側病変に対する神経根造影後CT(CTR)の有用性について検討した。片側のL5神経根症状を呈しCTRを施行した症例で、狭窄部位に対する内視鏡下除圧術を施行後に症状が改善した115例を対象とした。通常の脊柱管内狭窄(脊柱管群)95例、椎間孔内および椎間孔外狭窄(外側群)20例であった。全例において造影剤による神経根の描出を確認できた。CTRでは外側群の全例において、L5神経の造影剤陰影は著明に狭窄もしくは消失した(狭窄あり)。脊柱管群も、19例に造影剤陰影の狭窄および消失を認めた。椎間孔内・外狭窄に対する、CTRの絞扼所見による診断の感度は100%、特異度は80%であった。L5神経を挟む骨性要素間の最小距離であるRの平均値は、脊柱管群と比較して外側群で有意に小さかった。椎間孔内・外狭窄の診断におけるRのカットオフ値を4.6mmとすると、感度は95%、特異度は89.3%であった。
©Nankodo Co., Ltd., 2013