運動器疾患の画像診断
CT診断 関節内骨折・腱損傷 CTによる橈骨遠位端関節内骨折の評価
田辺 勝久
1
,
中島 恭哉
,
十河 英司
,
田野 確郎
,
堀木 充
,
中川 玲子
1西宮市立中央病院 整形外科
キーワード:
X線CT
,
橈骨骨折
,
三次元イメージング
,
骨折-関節内
Keyword:
Radius Fractures
,
Tomography, X-Ray Computed
,
Imaging, Three-Dimensional
,
Intra-Articular Fractures
pp.30-33
発行日 2012年10月25日
Published Date 2012/10/25
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2013043375
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橈骨手根骨関節面に骨折のある橈骨遠位端骨折91例95関節を対象に、マルチスライスCTと3D-CTを用いて、骨折線の入っている位置を分析し、骨折の分類を行った。分析方法は、骨折線の入りうる関節面辺縁の位置を6つに分け、実際に骨折線の入っている位置を調べた。その結果、6位置のうち骨折線の入っている頻度が最も高かったのは「遠位橈尺関節縁」(78%)であり、次いで「尺背側縁」(71%)、「橈背側縁」(57%)の順、以下、「橈掌側縁」、「茎状突起縁」、「尺掌側縁」の順であった。骨折線の入っている位置に基づいて骨折のタイプ分けを行ったところ、最も頻度が高いタイプは「遠位橈尺関節縁」と「尺背側縁」の2ヶ所に骨折線が入っているタイプ(21%)であった。橈骨遠位端が背屈している群(73関節)と非背屈群に分けて関節内骨折パターンを比較したところ、骨折線の位置や方向に有意な群間差が認められた。
©Nankodo Co., Ltd., 2012