骨粗鬆症-新たなる骨折を防ぐ最新の治療戦略
骨盤、その他の部位の骨折の病態・診断・治療 骨盤部脆弱性骨折の病態・診断・治療
粕川 雄司
1
,
宮腰 尚久
,
本郷 道生
,
石川 慶紀
,
島田 洋一
1秋田大学 整形外科
キーワード:
Calcitriol
,
X線診断
,
骨折-自然
,
骨盤骨
,
骨密度
,
MRI
,
X線CT
,
Vitamin K2
,
骨盤骨折
Keyword:
Calcitriol
,
Fractures, Spontaneous
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Radiography
,
Pelvic Bones
,
Tomography, X-Ray Computed
,
Bone Density
,
Vitamin K 2
pp.170-174
発行日 2011年10月20日
Published Date 2011/10/20
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2012139412
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入院加療を行った骨盤部脆弱性骨折6例(男2例、女4例、平均74歳)について報告した。診断確定に要した期間は平均75日で、既往歴は骨盤部の放射線治療、ステロイド治療、悪性腫瘍、小児麻痺を各1例認めた。初発症状は、片側の臀部痛と片側の股関節部痛が各2例、片側の鼠径部痛と腰痛が各1例であった。臀部打撲の誘因を3例認め、3例は歩行不能であった。入院時の平均腰椎骨密度は若年成人平均値65%、大腿骨は60%であった。入院時X線では恥・坐骨骨折の3例のみ明らかで、CTにより全例で仙骨と恥骨、または坐骨に骨折を認め、両側仙骨骨折の3例は恥骨骨折を合併していた。杖歩行の3例は2週間の安静で症状が軽減し、リハビリテーションを行った。骨粗鬆症に対しては活性型ビタミンD3、K2製剤を使用し、2例は骨折部の偽関節が疑われ、低出力超音波パルスを併用した。入院期間は19~88日で、3例が杖歩行、3例が車椅子で退院或いは転院となった。
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