発行日 2002年12月1日
Published Date 2002/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2003111200
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明らかな外傷歴もなく骨盤部に発生したIFの12例を経験した.全例女で発症から入院までの入院時症状,骨粗鬆症の程度,補助診断法,骨折部位,入院時血清ALP,入院後経過と治療,予後また転院や不明を除いた8例の退院後の経過観察期間は平均2年であった.単純X線検査で正確に診断できた症例は皆無で,骨盤部に発生したIFの早期診断に骨シンチグラム,MRI及びCTが有用であった.高齢女性で高度の腰臀部痛や鼠径部痛を訴えているにも拘わらずX線像で明らかな骨折所見を認めない場合は骨盤部に発生したIFを想定して骨シンチグラム等の補助検査法を行い,早期診断を心がけることが重要である
©Nankodo Co., Ltd., 2002