股関節疾患の治療 up-to-date
腫瘍性疾患の治療 股関節滑膜性骨軟骨腫症に対するsurgical dislocation法を用いた腫瘤摘出術
大鶴 任彦
1
,
森田 裕司
,
加藤 建
,
加藤 義治
1東京女子医科大学 整形外科
キーワード:
股関節
,
腫瘤
,
脱臼
,
X線CT
,
滑膜軟骨腫症
,
滑膜切除
Keyword:
Synovectomy
,
Joint Dislocations
,
Hip Joint
,
Tomography, X-Ray Computed
,
Chondromatosis, Synovial
pp.169-172
発行日 2010年4月10日
Published Date 2010/4/10
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2010197588
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症例1(22歳男性)。右股関節痛の出現で受診、JOAスコアは90点であった。画像所見より股関節滑膜性骨軟骨腫症(SOC)と診断され、同法を用いた手術で計76個の腫瘤を摘出した。術後38ヵ月でJOAスコアは100点となった。症例2(32歳女性)。右股関節痛の増悪で受診、JOAスコアは88点であった。画像所見よりSOCと診断され、同法を用いた手術で計54個の腫瘤を摘出した。術後32ヵ月でJOAスコアは100点となった。症例3(17歳男性)。右股関節痛の出現で受診となり、JOAスコアは90点であった。画像所見よりSOCと診断され、同法を用いた手術で計42個の腫瘤を摘出した。術後28ヵ月でJOAスコアは100点となった。3症例ともX線では斑状の石灰化陰影が多数みられ、CTでは寛骨臼窩にも石灰化陰影が認められた。尚、Milgramの病期分類は症例1がphase II、症例2、3がphase IIIであった。
©Nankodo Co., Ltd., 2010