股関節疾患の治療 up-to-date
成人股関節変性疾患の治療 人工関節後の弛み、感染 セメントレスロングステムを用いた人工股関節再置換術 有限要素法解析結果から得られた適切な遠位部横止めスクリュー刺入部位
間島 直彦
1
,
忽那 辰彦
,
今井 浩
,
深沢 知美
,
竹葉 淳
,
山本 晴康
1愛媛大学 大学院運動器学分野
キーワード:
メカニカルストレス
,
股関節
,
骨ねじ
,
再手術
,
股関節置換術
,
有限要素解析
,
セメントレス人工関節
Keyword:
Bone Screws
,
Hip Joint
,
Reoperation
,
Stress, Mechanical
,
Arthroplasty, Replacement, Hip
,
Finite Element Analysis
pp.122-125
発行日 2010年4月10日
Published Date 2010/4/10
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2010197582
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セメントレスロングステムを用いた人工股関節再置換術について検討した。方法は骨モデルに250mmストレートロングステム(A:遠位スクリュー6本、穴間隔15mm、固定範囲がステム長の約30%、B:遠位スクリュー6本、穴間隔25mm、固定範囲がステム長の約50%)を挿入し、骨モデルとステムがフィットしているプレスフィットモデル、骨モデルとステムが非接触でスクリューのみでフィットしているcavitary defect モデルの2条件下で骨頭中心位置に1200Nを鉛直荷重し、大腿骨外側とステム外側部にかかる応力を解析した。その結果、プレスフィットモデルでは大腿骨遠位スクリュー部外側に生じる応力はA:23~26MPa、B:21~22MPaと大きな差はなかった。一方、Cavitary defect モデルでは同応力はA:17~21MPa、B:12~14MPaと減少し、A・Bステムともプレスフィットモデルより5~7MPa低下していた。以上、これらのことからも、Bステムは大腿骨への応力を減少でき、同様のセミロングステム使用も可能と考えられた。
©Nankodo Co., Ltd., 2010