上肢の外科 最近の進歩
上肢悪性腫瘍に対する手術の成績と問題点 転移性骨腫瘍による上肢病的骨折の手術的治療
倉都 滋之
1
,
大森 信介
,
橋本 佳周
,
本田 博嗣
,
葉山 悦伸
,
立石 耕介
,
城山 晋
,
信貴 経夫
1国立病院機構呉医療センター中国がんセンター 整形外科
キーワード:
X線診断
,
上肢骨
,
肝細胞癌
,
骨腫瘍
,
内固定法
,
骨折-自然
,
骨ネイル
,
骨板
,
乳房腫瘍
,
肺腫瘍
Keyword:
Bones of Upper Extremity
,
Breast Neoplasms
,
Bone Nails
,
Bone Neoplasms
,
Bone Plates
,
Fracture Fixation, Internal
,
Fractures, Spontaneous
,
Carcinoma, Hepatocellular
,
Lung Neoplasms
,
Radiography
pp.231-234
発行日 2008年10月10日
Published Date 2008/10/10
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2009019982
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当科で1999~2006年に手術的治療を行った上肢病的骨折13例14肢の治療成績を報告した。男性7例、女性6例、年齢は51~83歳で、内臓転移を伴っていたものが7例あった。手術方法は、髄内釘固定のみ行ったものが10肢、腫瘍掻爬+骨セメント充填+髄内釘固定が1肢、腫瘍掻爬+プレート固定が1肢、腫瘍掻爬+骨セメント充填+プレート固定が1肢、切断が1肢であった。術後補助療法として放射線治療を12例13肢に施行した。治療効果は全例で疼痛の消失または軽減が得られ、術後の患肢機能(ISOLSスコア)は47~93%、平均71%と概ね良好であった。術後の生存期間は、3ヵ月以内が6例、4~6ヵ月が3例、7~12ヵ月が2例、1年以上が2例で、Kaplan-Meier法による1年生存率は16.4%であった。
©Nankodo Co., Ltd., 2008