整形外科office-based surgery-1人でできるテクニック
麻酔法 26G針による動脈貫通法での腋窩ブロック
大嶋 直人
1
,
綾 宣恵
,
本松 伸一
,
島内 卓
,
江口 正雄
,
宿利 知之
1福岡豊栄会病院 整形外科
キーワード:
Lidocaine
,
Mepivacaine
,
腋窩動脈
,
静脈麻酔
,
神経系疾患
,
疼痛
,
疼痛測定
,
針
,
局所麻酔剤
,
薬物用量反応関係
,
腕神経叢
,
静脈内投与
,
視覚アナログ尺度
,
指節骨骨折
,
腕神経叢ブロック
Keyword:
Axillary Artery
,
Anesthesia, Intravenous
,
Anesthetics, Local
,
Brachial Plexus
,
Dose-Response Relationship, Drug
,
Mepivacaine
,
Lidocaine
,
Nervous System Diseases
,
Pain
,
Pain Measurement
,
Needles
,
Visual Analog Scale
,
Administration, Intravenous
,
Brachial Plexus Block
pp.206-210
発行日 2007年4月10日
Published Date 2007/4/10
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2007181353
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26G針による動脈貫通法での腋窩ブロック外来手術施行例21例の治療成績を検討した。腋窩ブロック時の肢位(肩外転90度)で、プローブによって腋窩動脈が扁平化する程度の軽い圧迫を加えた状態で、エコーにより腋窩動脈の深さと動脈の直径を測定したところ、皮膚~動脈間の距離は平均5.4mm、動脈の直径は4.6mm、動脈貫通まで10mmであった。ブロック翌日と1週後にブロック刺入部の血腫形成の有無をエコーで調査したところ、血腫形成は認めなかった。ブロック時の痛み(針刺入、局所麻酔薬注入、神経穿刺)を、点滴刺入時の疼痛を100としたVASで調査したところ、意図しない神経穿刺による放散痛が38%に生じた。VASの平均は針刺入67、局所麻酔薬注入66、神経穿刺76で、針刺入および局所麻酔薬注入において点滴刺入時の疼痛と統計学的有意差を認めた。ブロックによる感覚・運動神経障害は無かった。また、入院を要した症例も無かった。
©Nankodo Co., Ltd., 2007