発行日 2008年5月1日
Published Date 2008/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2008233813
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腋窩ブロックでの手術を予定した210例を対象に、腋窩ブロック時の肢位における腋窩動静脈の位置について、超音波装置を用い調査した。患側は仰臥位で上肢を腋窩ブロックの肢位(肩外転90°、外旋90°、前腕は体軸と平行)として、大胸筋と上腕二頭筋の交叉する部分にプローブを当て計測した。その結果、腋窩動脈は平均5.0mm、径静脈径は平均5.3mmで、静脈が有意に太く、動脈径の男女差、左右差はなかった。皮膚から動脈までの距離は平均9.3mm、皮膚から静脈までは平均7.0mmで、動脈の方が有意に深い位置であった。軽度圧迫時の動脈径は平均4.9mmであった。軽度圧迫時の皮膚から動脈までの距離は平均6.5mmであった。静脈と動脈の位置関係については、動脈に対して静脈が内側・浅層が最も多く64%で、次いで内側が多く、深層が最も少なかった。
©Nankodo Co., Ltd., 2008