認知症1,000万人時代を目前に控えて-最新の診断,マネジメント,そして分子標的治療へ 認知症診療の最前線
BPSDの非薬物療法
内藤 典子
1
,
山口 晴保
1認知症介護研究・研修東京センター
キーワード:
幻覚
,
認知症
,
認知療法
,
妄想
,
社会的支援
,
徘徊
,
リアリティオリエンテーション
,
介護者-患者関係
,
行動心理学的症候
,
バリデーション療法
Keyword:
Delusions
,
Dementia
,
Hallucinations
,
Social Support
,
Cognitive Therapy
,
Wandering Behavior
pp.213-216
発行日 2017年8月1日
Published Date 2017/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2017338853
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BPSDには,認知機能障害(認知症状ないしは中核症状)の二次的症状(環境要因などの影響が大きい症状)と,認知機能障害そのものがある.非薬物療法としてのBPSD治療介入の手法は,心理学的なもの,認知訓練的なもの,運動や音楽療法等芸術的なものに大別される.そのほかに,診察室での対応や家庭・施設でのケア,社会資源の活用も含まれる.非薬物療法の対象は患者本人のみならず介護者も含む.とくに主たる介護者が家族である場合には,診療の際に介護の技術・情報を介護者に教授することや,本人の気持ちを汲み取ってやさしく寄り添う支援策を教授することが,BPSDの予防や改善に有用である.
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