内科医のためのパーキンソン病診療
パーキンソン病に伴う非運動障害とその治療 幻覚、妄想出現時の抗パーキンソン病薬の選択と抗精神病薬の使い方
柏原 健一
1
1岡山旭東病院 神経内科
キーワード:
抗精神病剤
,
幻覚
,
抗Parkinson病剤
,
Parkinson病
,
妄想
,
Dopamine Agonists
Keyword:
Antiparkinson Agents
,
Delusions
,
Hallucinations
,
Parkinson Disease
,
Antipsychotic Agents
,
Dopamine Agonists
pp.822-825
発行日 2007年5月1日
Published Date 2007/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2007169032
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パーキンソン病(PD)患者の幻覚、妄想は、中枢コリン系やドパミン系ニューロンの変性、脱落に抗PD病薬の作用が加わって生じると考えられる。治療には抗PD薬を減量、中止する。運動症状の悪化を防ぐ目的から、幻覚を生じにくい薬物は増量する。ドパミン受容体刺激薬(アゴニスト)を継続する場合、ドパミンD3、セロトニン5-HT2A受容体への親和性を参考にすることもある。改善しなければquetiapineを追加する。幻覚、妄想の背景を見極め、患者のQOLに配慮した治療薬の選択が望まれる。
©Nankodo Co., Ltd., 2007