糖尿病治療の個別化-個々の症例にベストな治療とは 合併症のある糖尿病患者の診療
心疾患のある糖尿病患者
佐藤 麻子
1
1東京女子医科大学 臨床検査科
キーワード:
冠動脈疾患
,
危険因子
,
血糖
,
ライフスタイル
,
糖尿病
,
糖尿病性合併症
Keyword:
Blood Glucose
,
Coronary Disease
,
Diabetes Mellitus
,
Life Style
,
Risk Factors
,
Diabetes Complications
pp.99-101
発行日 2017年1月1日
Published Date 2017/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2017114802
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
糖尿病は心疾患の重要な危険因子であり,診断がつく以前,すなわち境界型や食後高血糖の時期から冠動脈疾患の危険因子となりうる.冠動脈疾患予防に血糖コントロールは必須であるが,急激な血糖正常化や重症低血糖は避ける必要がある.糖尿病患者の場合,危険因子が重複していることが多いため,血糖管理のみではなく生活習慣の改善を含めた包括的な危険因子を減らす管理や治療が必要である.また,臨床症状のみでは心筋虚血を捉えにくいため,1年に1回の心電図・胸部X線によるスクリーニングと疑いのある場合は積極的な検査が必要である.
©Nankodo Co., Ltd., 2017