肺高血圧症-初期診断・治療・管理のすべて
肺高血圧症動物モデルからの知見
阿部 弘太郎
1
1九州大学循環器病未来医療研究センター 先端循環制御学部門
キーワード:
疾患モデル(動物)
,
肺高血圧症
,
酸素欠乏
,
Monocrotaline
,
Vascular Endothelial Growth Factor Receptors
,
血行力学
Keyword:
Hypoxia
,
Disease Models, Animal
,
Hemodynamics
,
Hypertension, Pulmonary
,
Monocrotaline
,
Receptors, Vascular Endothelial Growth Factor
pp.479-483
発行日 2016年3月1日
Published Date 2016/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2016187529
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これまで,monocrotalineや低酸素誘発性肺高血圧症動物モデルを用いて,肺高血圧症の病態解明の研究および新規治療薬の開発が試みられてきた.これらの肺高血圧症動物モデルが治療薬の開発に貢献してきたことは間違いないが,末期のヒト肺動脈性肺高血圧症(pulmonary arterial hypertension:PAH)に特徴的なplexiform lesionを含む複雑性病変を認めない.本稿では,筆者が報告したvascular endothelial growth factor(VEGF)受容体拮抗薬と低酸素を組み合わせたヒトPAHに類似した血行動態と病理組織像を示す世界で初めての動物モデルを中心に解説する.
©Nankodo Co., Ltd., 2016