心不全予防 その最前線を探る
併発した他臓器障害を考慮した予防的介入を探る 呼吸不全
佐藤 直樹
1
1日本医科大学 集中治療室
キーワード:
呼吸不全
,
心不全
,
肺高血圧症
,
酸素欠乏
,
重症度指標
Keyword:
Hypoxia
,
Heart Failure
,
Hypertension, Pulmonary
,
Respiratory Insufficiency
,
Severity of Illness Index
pp.441-446
発行日 2007年3月1日
Published Date 2007/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2007177251
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心不全と呼吸不全の基礎疾患を有している患者をどのようにマネージメントしていくかは非常に重要で、そのやり方によって大きく予後は異なる。とくに呼吸不全に伴う右心不全の進展には、十分な注意と治療が必要である。そのもっとも重要な点は、肺高血圧の程度を的確に評価し、その進展をすこしでも抑制することである。そのためには、低酸素血症のコントロールで不十分であれば、基礎にある肺疾患に対する治療を強化するとともに、必要に応じて在宅酸素などの酸素吸入、血管拡張薬投与を考慮する必要がある。高齢化社会に伴い、このような患者は、ますます増加するであろうが、そのマネージメントに関してまだまだ不明な点が多く、今後の検討を期待したい。
©Nankodo Co., Ltd., 2007