発行日 2015年3月1日
Published Date 2015/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2015156544
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34歳男。30歳時に痔瘻根治術、健康診断で軽度の肝機能障害と高LDL血症を指摘された。忘年会に参加し、泥酔状態となった。比較的急性発症の下腹部痛を自覚し、痛みが持続した。腹膜刺激症状を認めた、尿意切迫感があったが、自力排尿はできなかった。自己排尿が不能であったため、導尿したところ肉眼的血尿を呈した。腹部単純CTでは大量の腹水があったがfree airはなく、膀胱壁の一郡が不整であった。膀胱破裂を疑って経尿道的膀胱造影検査を施行し、膀胱底部右側から骨盤腔上部に向かって漏出する造影剤を認め、膀胱壁損傷部位と確定した。膀胱破裂の診断で緊急手術を施行した。開放性膀胱損傷の診断で膀胱破裂閉鎖術を施行した。術後経過は良好で、第4病日に退院した。
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