発行日 2015年3月1日
Published Date 2015/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2015156543
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55歳男。高血圧、脂質異常症で治療中であった。腰痛が出現し、血液検査で芽球の出現を認めた。急性リンパ性白血病(ALL)(L2)、Pro-B cell typeと診断し、JALSG-ALL202プロトコールにのっとり寛解導入療法を開始した。7日目に白血球減少に対してG-CSFを開始した。9日目より心窩部の激痛、嘔気が出現した。激痛は持続し、14日目に突然ショック状態となった。このときの尿は黒褐色調であった。貧血の進行を認め、重篤な血管内溶血の存在が考えられた。糖尿病の既往はなく入院後も血糖値は正常であったが異常な高血糖を認めた。心肺蘇生を行ったが、急変から3時間後に死亡した。後日、血液培養結果が判明し、B.cereusを検出した。B.cereus敗血症による血管内溶血と診断した。
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