高齢者のリウマチ・膠原病はこう診る 高齢者で注意が必要な合併症対策
高齢者での生物学的製剤使用時の注意点
平田 信太郎
1
,
田中 良哉
1産業医科大学 医学部第1内科学講座
キーワード:
肝炎-B型
,
B型肝炎ウイルス
,
関節リウマチ
,
危険因子
,
気道感染
,
モノクローナル抗体
,
生物学的製剤
,
保菌者状態
,
診療ガイドライン
,
Etanercept
,
Infliximab
,
Rituximab
,
Adalimumab
,
腫瘍壊死因子アルファ
Keyword:
Etanercept
,
Adalimumab
,
Rituximab
,
Infliximab
,
Arthritis, Rheumatoid
,
Carrier State
,
Antibodies, Monoclonal
,
Biological Products
,
Hepatitis B
,
Hepatitis B virus
,
Risk Factors
,
Respiratory Tract Infections
,
Tumor Necrosis Factor-alpha
,
Practice Guidelines as Topic
pp.433-437
発行日 2015年3月1日
Published Date 2015/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2015112958
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関節リウマチをはじめとする種々の免疫疾患で,生物学的製剤は劇的な治療成績の改善をもたらし,さらにANCA関連血管炎に対する抗CD20抗体療法など適応を拡大しつつある.わが国では高齢化の急速な加速に伴い,高齢者に対する安全かつ有効な医療の提供は重要な課題である.高齢者における免疫疾患では,免疫疾患自体による障害と併存症による不可逆性の障害が,治療適応の決定に重要である.加えて,高齢者では,有害事象とくに感染症に対する危険性が高く,事前のリスク評価と適切な予防策を行うことが大切である.高齢者における課題を熟知したうえで,生物学的製剤の適応判断と治療管理を行うことで,より多くの患者に生物学的製剤の恩恵を提供することが期待される.
©Nankodo Co., Ltd., 2015