一般内科診療で役立つうつ病の知識-こころの問題にどう対処するか
知っておくと役立つ精神療法の基礎
平島 奈津子
1
1国際医療福祉大学附属三田病院 精神科
キーワード:
うつ病
,
認知療法
Keyword:
Depressive Disorder
,
Cognitive Therapy
pp.195-199
発行日 2015年2月1日
Published Date 2015/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2015095420
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うつ病が疑われる患者に対しては,傾聴だけではなく,うつ病症状に対する積極的な質問をすることが必要である.うつ病では病識が欠如しているため,疾病教育が治療として有用である.認知療法は,うつ病の精神療法のファースト・ラインとして推奨されている.認知療法は「状況をどう解釈するか(認知するか)によって,生じる情緒が決定され,それによって行動や身体状態も影響される」という認知モデルに基づいた精神療法である.認知療法では,狭小化した認知を,より柔軟で現実的な認知に回復させることによって,認知に影響されている抑うつ症状を変化させる.
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