消化器がん診療の最前線 適切な診療を行うためのエッセンス
がん幹細胞を標的とした治療戦略
佐谷 秀行
1
1慶応義塾大学先端生命科学研究所 遺伝子制御研究部門
キーワード:
Insulin
,
Sulfasalazine
,
胃腫瘍
,
活性酸素
,
細胞分化
,
疾患モデル(動物)
,
腫瘍幹細胞
,
膠芽腫
,
放射線療法
,
CD44抗原
Keyword:
Cell Differentiation
,
Disease Models, Animal
,
Glioblastoma
,
Insulin
,
Radiotherapy
,
Stomach Neoplasms
,
Sulfasalazine
,
Neoplastic Stem Cells
,
Reactive Oxygen Species
,
Hyaluronan Receptors
pp.657-662
発行日 2014年10月1日
Published Date 2014/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2015009012
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がん幹細胞は,抗がん剤,放射線,分子標的などの治療に対する抵抗性,転移,再発といったがん患者の予後を決定づけるイベントに深く関与することが明らかになってきた.がんの根治を目指すためには,がん幹細胞を駆逐する治療の開発が必要となる.そのためには,それらがん幹細胞の特性が,どのような分子あるいはシグナルによって発現・維持されているかを明確にする必要がある.本稿では,筆者らが現在行っているがん幹細胞の性状解析と,それに基づくがん幹細胞標的治療戦略について概説する.
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