特集 癌幹細胞の治療抵抗性とその打破
白血病幹細胞に対する分子標的治療 細胞表面抗原を標的とする治療戦略
千葉 滋
1
1筑波大学 医学医療系
キーワード:
抗体依存性細胞毒性
,
腫瘍遺伝子発現調節
,
表面抗原
,
疾患モデル(動物)
,
腫瘍幹細胞
,
Macrophage Colony-Stimulating Factor Receptor
,
造血幹細胞
,
白血病
,
分子構造
,
遺伝子発現プロファイリング
,
新薬開発
,
Gemtuzumab
,
分子標的治療
,
Sialic Acid Binding Ig-like Lectin 3
,
A型肝炎ウイルス受容体2
Keyword:
Antibody-Dependent Cell Cytotoxicity
,
Hepatitis A Virus Cellular Receptor 2
,
Antigens, Surface
,
Disease Models, Animal
,
Hematopoietic Stem Cells
,
Leukemia
,
Neoplastic Stem Cells
,
Receptor, Macrophage Colony-Stimulating Factor
,
Gene Expression Regulation, Neoplastic
,
Molecular Structure
,
Gene Expression Profiling
,
Drug Discovery
,
Molecular Targeted Therapy
,
Sialic Acid Binding Ig-like Lectin 3
,
Gemtuzumab
pp.58-62
発行日 2011年12月22日
Published Date 2011/12/22
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白血病幹細胞の細胞表面抗原を標的とした治療戦略が考案されてきた.この中には,すでに実地臨床で用いられているものもある.また,マウスのモデル実験で効果が示されているものについては,今後製薬メーカーと共同で臨床応用に進むものもあるであろう.コンセプトとして最も重要なのは,開発される薬剤が正常造血幹細胞と白血病幹細胞とをどこまで識別化できるかである.類似の戦略は固形癌でも考案されている.白血病でもそうであるが,表面抗原を標的とするものが抗体であるなら,当然,抗体依存性細胞傷害活性(ADCC)や補体依存性細胞傷害活性(CDC)を誘導する能力に強く依存する.抗原の選択と同時に抗体の性能も求められる.
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