発行日 2014年8月1日
Published Date 2014/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2014391197
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症例1:50歳女。慢性C型肝炎に対しインターフェロン(INF)治療を開始し、約4ヵ月後より労作時動悸、体重減少を自覚した。血液検査で甲状腺ホルモン値の高値を認め紹介となり、眼球突出はなく、甲状腺は両葉母指頭大、弾性軟で、結節や圧痛はなかった。無治療で甲状腺ホルモン値は正常化し、治療開始後6ヵ月にINF治療が終了した以後は経過観察していたが、動悸の症状が強くなり、FT4の上昇を認め、血液検査よりBasedow病と診断してthiamazoleを投与した。症例2:48歳男。慢性C型肝炎に対しINF治療を開始し、約3ヵ月後より動悸、体重減少、全身倦怠を自覚した。血液検査で甲状腺ホルモン値の高値を認め紹介となり、眼球突出はなく、甲状腺は両葉母指頭大、弾性軟で、結節や圧痛はなかった。血液検査の結果、Basedow病と診断しthiamazoleの投与を開始したが、1年半後に甲状腺機能低下、TSBAb陽性を認め、levothyroxineを補充した。IFN治療は終了したが、甲状腺機能低下は回復していない。
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