発行日 2014年8月1日
Published Date 2014/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2014391196
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37歳男。肥満を指摘されており、仕事中に頻回の眠気を自覚したため受診し、睡眠ポリグラフ検査にて重症の閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSAS)と診断された。血液生化学検査では肝機能異常、脂質異常、高尿酸血症を認め、腹部CTでは内臓脂肪型肥満の所見であった。生活習慣の改善、経鼻的持続陽圧呼吸療法(CPAP)による治療を開始したが、アドヒアランスは低く、CPAPの1日平均使用時間は2時間程度で、生活習慣の是正も行われなかった。治療開始後6ヵ月にA型インフルエンザに罹患し、内服治療を受けたが突然死を来たし、死因不明なため法医解剖となった。剖検、ウイルス学・中毒学的検査、肉眼的・組織学的検査の結果、動脈硬化リスクを有したOSASを背景とした虚血性心疾患が死因と判明した。
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