一般内科外来でみる出血傾向 「ぶつけてないのにアザ!」にあわてない
生体分子イメージングによる血栓形成・血管機能異常の可視化
西村 智
1
1自治医科大学分子病態治療研究センター 分子病態研究部
キーワード:
血小板
,
血栓症
,
人工血液
,
iPS細胞
,
分子イメージング
Keyword:
Blood Platelets
,
Blood Substitutes
,
Thrombosis
,
Induced Pluripotent Stem Cells
,
Molecular Imaging
pp.279-283
発行日 2014年8月1日
Published Date 2014/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2014279918
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生体でもっとも小さく核を有さない血小板は,一方で,多彩な生理作用をもつ.しかし,従来の手法では,単一血小板は生体内で可視化することができず,生体での機能にも不明な点が多かった.われわれは,一光子共焦点・二光子レーザー顕微鏡を用いた「生体分子イメージング手法」を独自に開発し,血栓症をはじめとする生活習慣病にアプローチしてきた.本手法を用いて生体内の血栓形成過程の詳細も明らかになり,iPS由来の人工血小板の機能解析も可能となっている.つまり,生体内の血小板機能を生体外で再構築し,in vivo,in vitro両面から解析することが可能になっている.本稿では,生体内での血小板の活性化機構と血栓止血機能,さらに多彩な生命生理現象との関わりに対する新規のアプローチを中心に紹介する.
©Nankodo Co., Ltd., 2014