一般内科外来でみる出血傾向 「ぶつけてないのにアザ!」にあわてない
非典型溶血性尿毒症症候群とeculizumab
香美 祥二
1
,
永井 隆
,
近藤 秀治
,
漆原 真樹
1徳島大学 大学院・発生発達医学講座小児医学分野
キーワード:
血漿
,
血漿交換
,
補体C3b
,
溶血性尿毒症症候群
,
評価基準
,
Eculizumab
,
新鮮凍結血漿
Keyword:
Complement C3b
,
Hemolytic-Uremic Syndrome
,
Plasma
,
Plasma
,
Plasma Exchange
,
Eculizumab
pp.285-291
発行日 2014年8月1日
Published Date 2014/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2014279919
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非典型溶血性尿毒症症候群(aHUS)は,志賀毒素によるHUSとADAMTS13活性著減による血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)以外の血栓性微小血管障害症(TMA)であり,微小血管症性溶血性貧血・血小板減少・急性腎障害を3主徴とする疾患である.aHUSの約半数は,CFH,CFI,MCPなどの補体調節因子の遺伝子異常により発症する.本症の予後は不良で,発症1年後死亡率が25%であり,半数が透析を要する高度の腎機能障害にいたる.最近,補体因子C5に対するモノクローナル抗体(eculizumab)がaHUSの希少疾病薬として認可された.現在,実地臨床の場でTMA症状の改善,寛解例が蓄積しつつある.
©Nankodo Co., Ltd., 2014