急性腎不全 AKIシラバス
AKIの治療についてのトピック ICUにおけるAKI薬物治療のエビデンスとポイント
濱田 裕久
1
,
坂本 哲也
1帝京大学医学部附属病院 救命救急センター
キーワード:
Dopamine
,
ICU
,
Atrial Natriuretic Factor
,
急性腎障害
,
利尿剤
,
重症度指標
Keyword:
Dopamine
,
Diuretics
,
Intensive Care Units
,
Atrial Natriuretic Factor
,
Severity of Illness Index
,
Acute Kidney Injury
pp.83-88
発行日 2008年7月1日
Published Date 2008/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2008258131
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RIFLE分類を参考にして、できるだけ早期にAKIを認識する。早期のAKIの認識が患者の予後を左右する。ICUで遭遇するAKIに対しての治療としては、まずそれを起こした原疾患(薬剤、感染症、中毒、ショックなど)の治療が第一である。ICUにて遭遇するAKIについては、腎障害の可能性のある薬剤の除去と、腎血流量を低下させるような血圧低下、脱水、有効循環血漿量の低下を防ぐことが重要である。利尿薬、低用量dopamine,hANPのいずれも、AKIの予防や治療に有効であったという明確な証拠はない。一方では、予後を悪化させるという報告もある。AKIの薬物治療に関しては、いくつかの薬剤が候補として研究されてはいるが、現時点ではまだ確立されたものはない。
©Nankodo Co., Ltd., 2008