急性腎不全 AKIシラバス
AKIの疫学と病態生理
藤倉 知行
1
,
菱田 明
1浜松医科大学 第一内科
キーワード:
Creatinine
,
急性腎障害
,
発生率
,
病態生理
Keyword:
Creatinine
,
Incidence
,
Acute Kidney Injury
pp.5-11
発行日 2008年7月1日
Published Date 2008/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2008258116
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かつては急性腎不全を定義する共通の診断基準はなく、報告によりさまざまであった。この不均一性は疫学や病態生理の解明、治療介入、研究の相互比較の困難さを招いてきた。また、近年血清クレアチニン(Cr)のわずかな上昇が予後不良因子であることが指摘されるようになり、早期の腎障害発見の重要性が指摘されるようになってきた。そのため2002年、RIFLE分類により統一した診断基準が提唱され、2005年にはacute kidney injury(AKI)という定義に進展、早期から腎障害に注目が置かれるようになってきた。本稿ではこのAKIの定義、疫学にふれ、現在考えられている腎不全の病態について概説する。
©Nankodo Co., Ltd., 2008