その輸液、間違っていませんか?-輸液のコントラバシーとピットフォール
《電解質輸液のコントラバシー・ピットフォール》救急・ICU患者での適切な輸液とは?
藤井 智子
1
1聖マリアンナ医科大学 救急医学
キーワード:
Albumins
,
Hydroxyethyl Starch Derivatives
,
ICU
,
救急疾患
,
呼吸窮迫症候群-急性
,
急性腎障害
,
中心静脈圧
,
輸液療法
,
敗血症
,
急性肺損傷
Keyword:
Albumins
,
Central Venous Pressure
,
Emergencies
,
Hydroxyethyl Starch Derivatives
,
Intensive Care Units
,
Respiratory Distress Syndrome, Adult
,
Sepsis
,
Acute Lung Injury
,
Acute Kidney Injury
pp.235-239
発行日 2012年2月1日
Published Date 2012/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2012143519
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●EGDTは重症敗血症患者の死亡率を改善したが、このプロトコールで指標とされる目標値はいずれもその妥当性が議論されている。●CVPが前負荷の指標として妥当性が低いこと、65mmHgという平均動脈圧の目標値が低いこと、ScvO2は末梢血乳酸値で代用可能であること、これらの可能性が示されている。●蘇生輸液に用いられる晶質液と膠質液には、生命予後改善に対して優位性が示されているものはない。●高浸透圧のHESは腎傷害を発症しやすく、蘇生輸液には推奨されない。●急性肺傷害・急性腎傷害の患者では体液量過剰が生命予後悪化因子として示されており、過剰輸液を避けるのが望ましい。
©Nankodo Co., Ltd., 2012