発行日 2012年2月1日
Published Date 2012/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2012185415
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80歳女。脳塞栓症を発症後、呼吸管理のため前頸部に気管切開術、嚥下障害に経皮内視鏡的胃瘻造設が施行され、長期療養入院後に在宅療養に移行した。長期臥床に伴い便秘を認め、多量の下剤を併用するも排便コントロールに苦慮した。腹部単純X線像ならびに腹部単純CT像にて、巨大結腸症の所見をきたしていた。経皮内視鏡的盲腸瘻(PEC)造設を試みたが、回盲部切除術既往のため不可能であった。鮒田式胃壁固定具にて4ヶ所腸管と腹壁を固定した後、Introducer法にて経皮内視鏡的S状結腸瘻(PES)を造設し、胃瘻チューブを留置した。周術期合併症は認めず、現在は介護者によるPESからのグリセリン浣腸液注入による順行性浣腸で便通コントロールは良好で、在宅療養を継続している。
©Nankodo Co., Ltd., 2012