大腸癌の最新事情-防止・治癒を目指して
《大腸内視鏡の技術》早期発見と表面型腫瘍
岩館 峰雄
1
,
佐野 寧
,
服部 三太
,
佐野 亙
,
蓮池 典明
,
藤盛 孝博
1佐野病院 消化器センター
キーワード:
癌腫
,
大腸内視鏡法
,
大腸ポリープ
,
腺腫
,
大腸腫瘍
,
腫瘍の早期診断
Keyword:
Adenoma
,
Carcinoma
,
Colonic Polyps
,
Colonoscopy
,
Colorectal Neoplasms
,
Early Detection of Cancer
pp.791-797
発行日 2011年11月1日
Published Date 2011/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2012028853
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●早期大腸癌の肉眼形態は隆起型と表面型に大別され、表面型腫瘍は隆起を形成せず内視鏡検査で発見しにくい病変であるため検査による"見逃し"が問題となっている。表面型腫瘍の中でも表面陥凹型腫瘍(IIc)は、とくに悪性度が高く、腫瘍径の小さいうちからSM浸潤癌となるため、発見頻度は少ないものの臨床的に重要な病変である。IIcを早期発見することは簡単ではないが、発見の契機となる内視鏡所見を熟知し"みえる"のでなく"みつける"姿勢が大切である。●大腸の過形成性ポリープ(hyperplastic polyp:HP)は平坦な病変で、非腫瘍性病変とされてきたが腺腫が共存したり癌化する症例が多数報告され、serrated pathwayと呼ばれる新たな発癌経路として近年注目されている。
©Nankodo Co., Ltd., 2011